明日は、行く!

これも、よくある話です。

 日曜日の午後8時、子どもが「明日は、学校行くわ」と言い出した。で、月曜日の朝、7時に子どもを起こしたら、起きてこない。「行くって言ってたやん!!」と無理やり起こしたけど、結局は登校しなかった。というエピソード。よくあるんです。

 

 この話をどう考えるか?何度もフラワーズのメンバーで集まった時に、話しました。

 子ども本人は、日曜日の午後8時の時点では「明日は学校に行こう」と本当に思ってると思います。でも実際、朝になると起きれない。行けない。「行けるものなら、行きたいけど、でけへんねん」とやりたいことが出来ない自分と戦ってるような気がします。自分でもどうしてそうなってしまうのか(起きれない・行けない)のか、よくわからない。「わかっとったら、言うわ!」というところでしょうか?

 夜の時点では、軽はずみに、また、そう言っておけば事が穏便に済むから・・・という思いで「明日は、行く」と言ってるのではなさそうです。夜8時の時点では、確かに、行くつもりでいたのです。でも10分後もそうかというと、そうでないかもしれません。

 で、朝になると、気分が変わっている。始業時間までのタイムリミットが迫ると、ハードルが高くなる。前日の夜だと、気持ちにも余裕があるので、「明日は、行こう」と考えることができる。

 長期に学校を休んでいた子。数日前には「学校」という言葉を出しただけで不機嫌になっていた子が、ある日曜日の夜に「明日は、行く」といったなら、それは、ひとつ階段を上ったのではないでしょうか?たとえ月曜日(次の日)は行かなくても、せめて日曜日の夜は行く気になっていた。一回目の時は、親も「え!明日は学校行くの?ヤッター」と思って、でも、月曜日は学校に、行かなくってがっかりしたかもしれません。でも、そういうことを何回も繰り返します。前の日は「行く」っていう精神状態にまでなっている。次は月曜の朝も、そういう気持ちになれてるといいなーと思うのです。「起きたけど、また、そのまま寝たわ」「朝ごはん食べたとこまで来たよ」「制服は来たものの、行かなかったね」「玄関までは、行ったのよ。でもそこで座り込んじゃったわ」とスモールステップで、状況が良くなってるエピソードをよく聞きます。私たちは「前回よりはいい感じ!」と励ましあいます。話してくれた親御さんは「全然ダメよ」と言うけど、どうでしょう?冷静に見たら、少しずつよくなってると思うのです。

 

 子どもには、「昨日、『行く』って言うたやん!」と言わないで、「昨日は行きたいと思ってたのに、行けなくって残念やったね」と声をかけたいです。